「iLove iMovie 2」

著者 徳井 寛
定価 2,800円(CD-ROM付)
ISBN4-89977-006-5

出版社 (株)ラトルズ
03-3511-2785
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9月11日(火)

窓枠に木で出来た四角い枠を取り付けたのが3週間前。その日からそこが彼等の「新」お気に入りの場所になった。外から帰って来た時に、コイかファファのどちらかが佇んでいるのを発見すると何だかホッとしたりもするし、窓辺に毛むくじゃらの生き物がいる構図は絵的にも素晴らしいものがある。今までのクイーンズの窓辺と違って、この窓からはいろんなものが見える。大きな木々、リス、雀、鳩は言うに及ばず、ありとあらゆる種類の老若男女、自転車、キックボーダー、バス&サニテーション(コイはこれが大嫌い)、etc... 。これだけバラエティにとんでいると見ている方も飽きないのだろう、けっこう長い時間過ごしていらっしゃる。問題はその窓が1階のエントランス近くにあるから、建物に住んでいる妙に猫好きの女の人から超猫なで声で「オーユーアーアドアブル! ユーアーザベストキャット!」と、いちいちちょっかいを出されることだろう…その人は窓を覗き込んで話しかけるので、住んでいる人間はけっこうビックリしてしまうものだ(パンツで歩けないじゃないかー!)
昨日は恐ろしく強烈なサンダーストームの中チェルシーの友人宅まで出掛け夕飯をご馳走になる。途中ファッションエキジビションに参加してくれたアーティストの1人マイクと丸々2年ぶりにバッタリ再会。何でも明後日から新しい仕事先であるロモ(カメラ会社)の本社があるヴィエナに転勤だそうで、そりゃ羨ましい限り。少なくとも半年は住むそうで…うーんいいなぁ…自分もヨーロッパ行きたーい!グッドラックマイク!

9月10日(月)

ここに写っている4人にはある共通点がある。左端はデボン、子供と大人のはざまで揺れ動く微妙な11才は今がちょうどアンバランスで魅力的なピリオド、2カ月のブランクを経てナッシュビルから出戻り。その隣りが妻、5年ほど前に1年間ほどニューヨークに住んでいた、3年のブランクを経て豊島区は駒込から出戻り。その隣でウインクをしている男ミスタータカサキ、100で言うと100日本人に見えない(東南アジアの人にしか見えない)この男、現在ウエストチェスターはターリータウンの自動車整備工場でマネージャーとして働いているが、3年のブランクを経て福岡から出戻り。右端が5年前に妻と同じ学校に通っていた友人の N 嬢。ツーリズムを勉強するために4年のブランクを経て大阪から出戻り。そう Welcome Back to New York みなさん! と言うわけなのだ。
出戻りってサウンド的にけっこう大変そうだけど、ニューヨークはそういう人たちに優しい街。むしろ2度目の方が酸いも甘いも分かっているからスムーズに馴染む傾向にある。実は自分もボストンからの出戻り組だったりして。

9月9日(日)

ウイリアムズバーグにあるギャラリー「CAVE」のオープニングに行って来た。今回は Naoki Iwakawa のインスタレーション+特別パフォーマンスだったのだが、もう何とも息苦しくて困った。彼はたくさんの顔料やら自然成分のスタッフを使用することでも有名なのだが、そんなに広くない空間でこれでもかと振りまくもんだから、画像を見てもわかるようにそれらの粉が宙を舞い見ている我々の元まで飛来して付着する。おまけに昨晩はトランス状態にある全裸のパフォーマーが自らの頭に生卵を勢いよくビチャビチャ叩き付けたから、それらも飛び散って足にビチャ、背中にビチャと付着…ヒィ〜! でもそれもきっと「狙い」の一部なのだろうし、夜中に部屋に戻ってよく見れば、自分の腕にキラキラした粉を発見し「あ、」なんて、ちょっと嬉しいというか変な思いをしたりする。
この Naoki 君、細身の体からは想像できないようなエネルギーを発散させていて「ただ者」じゃないことが伺える。そういうのは理屈じゃなくて波動みたいなものとして体の芯の方に揺れ伝わってくるものだ。それは先日擦れ違いざまのビヨークのもそうだったけど、あらゆる物質の持つ(あるいは発散する)バイブレーションの違いにフォーカスして暮らすのってなかなか面白い。

9月8日(土)

てんやわんやの金曜日。一日中手配に追われて超ストレスを感じたのか、ここしばらくでは最悪の肩コリが復活してしまった。夕方妻とミッドタウンで待ち合わせをした頃にはもう本当にズキンズキンと痛みが激しくアスピリンのお世話に。どうしても韓国料理が食べたいとのリクエストにお応えして35丁目の「ハンバット」でパジュンやら五目チャーハンやらを注文しつつ、サービスキムチとジャプチェをおかわりしてしまったいやしい我々。あまりにも急激に食べ過ぎたので動けなくなり、金曜の夜は実質そこで終了。部屋に戻ってうんうんと2人苦しむ。ああバカだ…ハッキリ間抜けだ。
そうやってゴロゴロ転げ回りながらもケーブルで録画しておいた「アンブレイカブル」を観る。シックスセンスに続いて話題になった映画なので期待していたのだが、結論から言うと今いち。あまりの破廉恥なストーリー展開に「むむ?」と首を傾げることしきり、ブルース・ウィルスは全編通じて口と体が重そうだし、サミュエルエルの髪型が何となく傾いていて気になるしでなんだかね。そうこうしているウチにいつものように妻の瞼が閉じ、取り残された自分はコンピュータ前でいろいろ整理していたのだが、表で何らかの事件があったらしく、夜中の2時だというのにNYPDのチョッパー(ヘリコプター)がトンプキンズクエアパーク上空50メートルくらいをパタパタ爆音と共に飛び回るので集中できず、諦めて眠らざるを得なかった。それにしても何とニューヨークらしい。

9月7日(金)

毎日がゴージャスデイの9月。昨日のソーちゃん画像に可愛いのがあったので本文に関係なくもう1枚載っけます。猫バス制作中のドリーミーなソーちゃんとはうって変わって、現実的な我々は夕刻に初ランドリーをした(2週間もためこんでいた…)のだが、妻が11丁目とアベニューBにある巨大カフェ&ランドリー、その名も「スピンシティ(笑)」で洗いたいと言うので、重たい洗濯物を青いカートに乗せてゴロゴロ運ぶ。で、巨大ランドリーは広いだけあって、畳んだりするスペースが無駄にあってけっこうウレシイ。いつもは部屋に持ち帰って畳むのだが、先日はランドリーの台の上で思わず畳んでしまった。それにしても、この季節の夕暮れ時はこれ以上ないくらい美しい。洗濯なんてやっている場合では絶対ない…夜空はいきなり黒くならないでいつまでたっても青いまま、風は心地よくたおやかに流れている。洗濯後は部屋に戻って「memento」のDVDを観ようとしていたのだが、テレビでMTVミュージックアワードをやっていたのいで夕食しながらついつい観てしまう。例によってセンスというものが完璧に欠如したMTVだから基本的にはやれやれなのだが、いろんな人が出演しているので興味深くはある。中でもU2のボノに紹介されてラモーンズが出てきたのにはけっこうビックリ…ニューヨークパンクロックの生き伝説だけにその存在感は凄いものがあった。そもそもミッシー・エリオットとブリトニー・スピアーズのパフォーマンスの間に登場するんだから、よく考えれば恐ろしい世界だよMTV。

9月6日(木)

ゴージャスデイ! こんなに気持ちのいい天気は本当に久しぶり。暑いけど涼しく空気はクリスタルクリアー。降り注ぐ陽光はすべてのトランスペアレンツを生き生きとさせる。やっぱこうじゃなくっちゃね。
そんな日に思いもよらず元お2階のソーちゃんを2時間限りのベビーシッティングすることになった私。彼女もすくすく育って今や3才半、もーハッキリとシッカリと意思を細かく伝えられるようになった。しばらくはバイリンガル的な対応もしていたが、結局楽なのか気が付けば会話は全て英語。まずは部屋で猫兄弟にちょっかいを出した後に部屋中のぬいぐるみを引っぱり出してきておままごと開始。途中でプレイドゥ(粘土)をやりたいとのことで、2人で一緒にコネコネする。ソーちゃんはファミリーを作るのが好きだから、今回もしっかり作っていらっしゃった(上に見えるのがタートルのネストと横たわるママと真っ赤なエッグ、その下がどう見てもハンバーガーの中身のようだが、緑色のがヘビパパ、赤いのがヘビママ、オレンジがネストで黄色がエッグなんだそうだ)。それをみて思わずピクルスが食べたくなったのは自分だけだろうか…。そのうちお腹が空いたというので、たまたまあったクッキーシリアルとアップルジュースを楽しそうに食ってはった。で、プラスチックでできた猫の人形とリスと共にトンプキンズスクエアパークのプレイグラウンドでおままごと(ジオラマ作り)に励む、そのうちパパが戻ってきたのでじゃまたねーなんて言いつつ、彼女の左手をよく見れば猫のオモチャが握りしめられたまま…「ソーちゃんそれオレのなんだけど」と言えば悲しそうな顔。仕方ないのでそのまま持ち帰って頂いた水曜の午後…やれやれ。

9月5日(水)

年内で第2期を終えて名物市長ジュリアーニ氏(共和党)が退陣するので、現在ニューヨークは市長選のキャンペーンで大忙し。元々地域としては民主党の大票田だというのに、この8年は共和党にいいようにされてしまったので、今回こそはと鼻息が荒いのだが、4人にまで絞られた民主党の候補者たちは誰も彼も残念ながらパッとしない。ピータ・バローンは元名物市長エド・コッチが応援についているが顔は完璧に悪役で印象がよろしくない。アラン・ヘベシはそもそも雰囲気がノッポさんみたいで「おいおい大丈夫かよ」と頼りなげ。マーク・グリーンは前回も落選しているので顔は知られているが、歳を取って浅黒い肌に真っ白な髪の毛が目立つようになったので益々有名プロレスラーリック・フレアーに似てきて何だかイヤ。フェレロはラテン系の候補者でアル・シャープトンが応援につきマイノリティからの支持を集めてはいるが、いかんせん「強さ」を感じない。選挙権のない外国人の自分だが、大統領が誰になるかよりも市長が誰になるかの方が生活レベルで切実な問題につき行方が気になるところだが、このままだと再び共和党の候補者マイケル・ブルームバーグになってしまうんだろうか…それはそれで何となく複雑だ。

9月4日(火)

昨日のレイバーデイ(勤労感謝の日)でメトロポリタンエリアの夏は終わり、今日から暦上(行政上)の「秋」となったので、それに相応しく肌寒くちょっと寂しい気もするのだが、同時に1年で最も美しいと言われるインディアンサマーも始まり、しばらくは部屋でじっとしていられないようなゴージャスデイが続くだろうから嬉しい。
昨晩はナッシュビルでの休暇を終えて2カ月ぶりにニューヨークに戻ってきたデボンと、お寿司が美味しいアッパーウエストの「Bon75」で夕食を共にした。それにしても10才くらいの女の子って成長スピードが速い。フィジカルな面ももちろんそうだが、精神的にどんどん大人びていく…わずか2カ月間だが、我々の2カ月とは明らかに密度が異なり、もっとこうダイナミックに、激しく細胞分裂を繰り返している様が伺える(言ってみれば我々は熟成段階に入ったフルーツみたいなもんで見た目の変化は少ない)。と言いつつも、もちろん子供っぽい部分は全然子供なわけで、そのギャップがたまらなく面白いのだが、昨夜も隣りに座るように指示され、最終的に右腕に落書きされた。いかにもアメリカ人的なセンスのものだったので、記念にキャプチャーしておいたが…何だかね(mementoっぽい)
昼間は昼間で9丁目をボーッと1人歩いている時に、前方から自転車に2人乗りしたおかしなカップルがやってきて、その特殊な空気感に「いったいなんだこの人たちは?」と凝視してしまったのだが、前に乗っている人物とパッと目が合い通り過ぎるまで10秒間ほど思わずフリーズしてしまった。何故かというとそれは…Bjork だったから。流石にただ者ではないもの凄い波長を出していた。

9月2日(日)

本日は三連休の中日につき、マンハッタン内はガラーンとしているはずだが、実はそうでもない。普段観光客で混んでいるエリアのお店が休むおかげで、たくさんの人がダウンタウンに流れてくるから逆に「なんかゴミゴミしてるなー」なんて状況である。分かりやすいのがチャイナタウンで、あーもーなんでこんなに混雑してるんだ、しかも昼間っから…と、思わずぼやきたくもなる。土曜日は買い物の日と決め、先ずはパールペイントまで下りて、最近お気に入りのプラスチック製カードボード素材を購入し、次は生地屋を除き部屋のカーテン用に生成のシーチングを手に入れる。あまりの人の多さに妻がエナジレスとなり休憩したいと言うので、観光客でごった返すリトルイタリーにある有名カフェ「Cha Cha」の中庭でアイスモカチーノと自分は変なジェラートを頂く。このカフェ、物凄く久しぶりに来たのだが、素敵だった中庭には蠅が文字通り五月蠅く飛び回りハッキリ素敵じゃなかった。思えば最後にここに来たのはキョンキョンとだったなぁ…あれは93年だからもう8年も前の話?…うーん時が経つのは早いもんだ。で、魚屋でプリプリの鮭を買って地下鉄でユニオンスクエアのグリーンマーケットへ。狙いはもちろん閉店直前の投げ売り(売れ残った野菜類をパンパン袋に詰めて1ドルとか2ドルとかで売っている)。ジャガイモ、人参、玉葱、トマト、ピーマンなどをゲット。うふふこれで今週しばらくはヘルシーなオーガニックライフを送ることができるので嬉しい…We did very good job.。

9月1日(土)

9月の声を聞くと同時に母からニッポンの秋の便りが送られてきた。<収穫を待つばかりのたわわに実った稲穂、生い茂る猫じゃらしの中に、鮮やかなブルーの花をつけた美しいムラサキツユクサ、そして草の中に隠れるように咲いている、小さいピンクの可愛い萩の花、これぞまさしく秋の七草(萩、すすき、桔梗、撫子、女郎花、ふじばかま、葛)の一つです。家の周りでも、近くの神社の森で鳴く蝉の声が、何時しか「ツクツク・ボーシ」(夏の終わりに鳴く)に変わり、夜になると一斉に奏でられる虫達のオーケストラが、秋の訪れを知らせてくれます。あの狂おしいほど暑かった猛暑も、すでに思い出のかなたに去ろうとしています。>とのキャプション付き。
思わず郷愁を誘う画像をthanks。ニューヨークには日本のように季節の移り変わりを段階的に細かく表現するような事象もなく、もっと大ざっぱにレイバーデイ(明後日の月曜日=今週末は3連休)とかインディアンサマーとかだからこういう響きは日本人である自分の胸にキュンとくるのだった。蝉だってジージーうるさいだけか、もしくはマンハッタンなんて見かけないし、虫だってそりゃ公園に行けばいるだろうけど、そんなに耳に入ってこないしね…実りの秋か…ふぅむ、もうすぐ本も出ることだし今秋は自分もいろいろ実らせたいなぁ。And Happy Happy Birthday Dad!

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生年月日 西暦 性 

運命がどうしても気になっちゃう〜五行推命運勢鑑定〜で遊べる今年の猫兄弟。数字は半角で入力してください。

 

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