<FONT COLOR="#FFFFFF">heorshe HIROSHI TOKUI homepage - 猫兄弟特選の旅 サルディーニャ</FONT>

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海は青いと夢膨らませてやってきましたサルディーニャ。んが、我々が滞在した何日間はなんてこったー!1年の内でもアンラッキーで珍しい雨続き‥‥海も濁った地下水の影響でいつもの半分にも満たない青さだと友人リカルドは残念そうに言う。でもね、それでも十分青かったんですよ。
北東部の限られたエリアをコスタメラルダと呼び、その海の青さは「驚嘆」に値するらしい。
今回は北西部、アルゲーロにあるロンドンからの友人の別荘に滞在したので本物の青は次回までお預け、そう我々にはもう1度行く理由が出来たのです。

 

カタルーニャの中心地、スペインはバルセロナからたまたまアルゲーロにやって着た我々だったが、奇遇にもこの街、サルディーニャ内でも珍しいカタルーニャ文化が今でも色濃く残る古い古い港町だった。
教会の屋根なんかもどう見てもスペインのそれで、異国情緒に溢れています。とにかく空は青、土は赤、山は岩、家々はピンク・薄オレンジで可愛い。

正しくはSARDEGNAと書くサルディーニャ島は地中海のど真ん中に浮かぶ2番目(1番はシシリー島)の大きさを誇る島。とにかく人里離れたことが幸いして、内陸部は開発が遅れ、現在でも黒装束や民族衣装に身を包んだ女性たちが見られる。特産である羊の数の方が人口よりも遙かに多いニュージーランド的な島。
当然チーズなんか名産でイタリアの70%のプロダクツはここからだそうだ。また 一方でリゾート地として注目を集めていて、エメラルド海岸をはじめ、その美しい景観はカリブやモルジブにも勝るものあり。

サルディーニャの神秘的なポイントは、実は神々しいその山々のシェイプ。地中海の中でも地質学的に強固でしっかりした地盤からニョキニョキと冗談みたいな岩山が垂直に、時には重力に逆らうように孤の字型にそびえ、青々とした麓には羊たちが群れ、行ったことないけどまるでアイルランドのようだとリカルドは言う。
と同時にどことなくアフリカのサバンナのようでもあり、ああ摩訶不思議。この風景だけは初体験。こんな土地で育ったら自然派になるのは言うまでもない。

アルベルトは凄い。ロンドンの語学学校で仲良くなったジェリーは絵に描いたようなシシリアンでなかなかパワフルな女の子。彼女が嫁いだ先がサルディーニャ島のサッサリで、やがて生まれた子供、つまりシシリアンとサルディーニアンのミックスがきみと言う訳ね‥‥
ふーむ、僅か1歳半だと言うのにその上腕二頭筋はもっこりと盛り上がり、そのキック力たるやサルーディニャ出身有名ファンタジスタ、ジャン・フランコ・ゾラ(現在チェルシー所属)並みに強い。
だっこしていて蹴られた日にゃアンタ青あざ出来ます。

おしゃぶりに豚肉の油を塗ってて大人しくさせる風習がサルディーニャ島にあるわけではなく、単にこのモノ異常なまでの「肉好き」。
ベイビーだと言うのに大人と同じモノ喰う喰う。
これにはハッキリ驚いた。世の中には色んな赤ん坊がいるもんだ‥‥1歳半の割に言葉もハッキリ喋るアルベルト、そのレパートリーの中に「プロシュート=生ハム」があるのには流石に笑ったが、こりゃでかくなると一体どうなるのか今から楽しみだ。

蛸のことをオクトプッシーと呼ぶイタリア人、アルゲーロの中心にあるこじんまりとした市場は驚くほど新鮮な魚介類で溢れている。
蛸もフレッシュでその弾力たるやゴム並みに強力だった。何故か蛸調理はリカルドの担当らしく、今回はもっともシンプルなフレッシュバジリコオリーブオイルに漬けで食べさせてくれた。今思い出してもそのプリプリなお体、ああよだれが‥‥

新鮮鰯も勿論激美味で、ジェリーは切り身の中にパン粉、松の実、を巻いてレモンをふりかけオーブンでこんがり焼いたモノを食べさせてくれたのだが‥‥ああああ忘れないあの香ばしさ。
こういう単純な食品こそ鮮度命だから美味い魚介類を食べる機会の少ないNYライフは少し寂しいなと何度も思った。イワシは小ぶりな方が美味いしポイントはやはり良い塩を使うこと、特に評判の良いシシリー産シーソルトは欠かせないそうだ。

 

昔あたったのが原因で長い間、食べるの避け続けていたムール貝をついに食す‥‥子供の頃悪い腐りかけのものを食べて激しく吐いた記憶が深いトラウマとなっていたので、それ以降食べるとダウンの繰り返しだった。
んが、これは完璧に絶対に別物。単純に白ワインで蒸しただけの調理法ながら、驚くほどジューシーでコクの利いたダイナマイトムール貝だった。思えば市場で人々はこれを生で食していたぐらいだからよっぽど新鮮なんだなー気がつけば30個くらいペロリと平らげちまった。

  

カタルーニャ的港町アルゲーロ妻がアルベルトの乗ったストローラーを押す。もちろんそのの上で奴が大人しくしているかと言えば答えはNO。ホントものは落とすわおしゃぶりは投げつけるわよだれは飛ばしまくるわ、全くもーアンタにゃかなわん。
街には小洒落たブティックが軒を連ね、中でも名産品の珊瑚(真っ赤)のアクセサリーを扱うお店が多い。
後は何だ、今や世界中どこに行っても存在するGAPとかまであって、こんなとこにもアメリカナイズの波が…やれやれ。



これは!!!体験しないと絶対理解不能な夕焼けの色‥‥何てこった、これには流石に絶句した我々。
これ別にフォトショップで特別色つけたりいじったりしてないんです。ホント目で見た通りこういう色だった。
しかもこの夕焼けは、船着き場ゴルフォアランチまで車ではるばる2時間近くかけて送ってくれた妊婦ジェリーとリカルドとアルベルトに、さよならを言った直後のフェリーのデッキの上からだったから、よけい感傷的に心の奥底に飛び込んできたのかもしれない。

キャビンを予約したチベタベッキア行きのナイトフェリー。
ガラガラの行きとは違って、何故か訳の分からない若者・汚いオヤジ・島の人々で溢れかえり、東洋人なんて我々だけだから容赦ない視線がジロジロ飛んできて居心地悪し。いったい何がそんなに珍しいんだーっおまえら!!!
なもので陽も沈んだら早々と部屋に戻って、シャワーでもあびてフカフカボヨヨーンの2段ベッドで、私が下、妻が上で微妙な揺れとギシギシ音の中眠りについたのでした。だって朝6時にゃ起きなきゃいけない(到着するから)んだもの。

ああ本当に来て良かったって思える旅をあなたなはいったい何度経験しましたか?

約5年ぶりだったキミだけど、何にも変わってなかったよ。でもね自分もそう言ってたけど、やはり母強し!女は出産すると変わるもんだーねジェリー。自分のお腹には6ヶ月の大きさの第二児マンフレッドがいて、アルベルト並みかそれ以上のパワーでキックを繰り返すというのに、いつもと変わりなく我々をもてなしてくれた上、家事も育児もこなす正にスーパーマンマ。
次に会う時はきっとモルトストロングな女性になっていることだろうね。グラッツィエミッレまたすぐ会おう。

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